離婚と養育費
養育費とは
子が社会的に自立出来るまでに必要とされる費用のことです。
従来は成人に達したときまで、とすることが多かったですが、大学進学が一般的になってきた昨今では、大学卒業や就職開始に合わせる場面も増えてきました。
また、「養育費や慰謝料はいらないから、親権は自分に」と言う方もいますが、慰謝料と違って養育費は夫婦の一方の権利ではありません。
子の権利ですから、そういった内容は仮に離婚協議書に記載しても養育費の部分は無効と扱われる可能性が非常に高いです。
養育費の算定
養育費の算定には、参考資料として「養育費算定表」が広く活用されています。
この算定表通りの金額でないといけないというわけではありません。
協議離婚であれば、実質的に支払いが可能な金額で、双方が納得をしていれば構わないのです。
ただ、協議では解決せず、調停や離婚となれば養育費の基準として「養育費算定表」が利用されます。
この場合も必ず金額が養育費算定表に一致するわけではなく、夫婦の状況等を勘案して妥当であるとされる金額が決定します。
ちなみに一度決めた養育費であっても、事情の変更により金額の増額や減額を求めることもできます。
離婚後の生活において、離婚当初と事情が変わることは当然にあり得ますので、その場合は、新しい事情に即した金額に変更を求めることができます。
例えば、養育費を受け取る側の再婚や養育費を支払っていた側が、病気等で以前と同じ金額を支払い続けるのが困難になったケースであれば減額を、養育費を受け取る側が病気で入院や多額の治療費が必要になった場合や子の進学といったケースであれば増額を、といったように様々なケースが考えられます。
また、養育費については、きちんと公正証書にしておくほうがよいでしょう。
養育費を受けたことがない世帯と養育費を受けたことはあるが、現在は受けていないとした世帯が約8割に及び、きちんと養育費を受け取ることが出来ている子どもは約5人に1人程度です。
最近では、インターネットの普及や無料相談窓口での相談等でどうすれば養育費を継続して支払ってもらえるか調べやすくなったこともあり、改善の兆しがあると思われますが、反対に、何の対策もしていなければ養育費を受け取ることができなくなってしまう可能性があるということです。
相手方が養育費を支払わなくなった場合に、裁判を経ずに強制執行可能な公正証書は、大きな抑止力になります。
全体として、夫婦双方が納得いく状態にまとまれば、離婚協議書や離婚公正証書を作成しておくほうが無難です。