離婚協議書ではなく、離婚公正証書を作成するか否かの判断は、しっかり考えて行う必要があります。

公正証書にするメリットは大きいですが、デメリットも当然あります。

安心は無償で、また何の手続もせず、手に入るものではありません。
どのくらい時間やコストがかかるのかを把握した上で、公正証書にするか検討しましょう。

メリットとデメリットをきちんと比較して、公正証書にするかどうかを判断しましょう。

メリット

①強制執行が可能になる

公正証書にする一番のメリットが、強制執行が可能になるということです。
離婚協議書を公正証書にしていない場合、裁判を行って勝訴判決を得てからでないと強制執行は行えません。
公正証書としておけば、裁判を経ることなく、強制執行することができます。
どちらかが約束した内容を守らない場合に、裁判を経ずに強制執行ができるのは非常に大きなメリットになります。
また、その事実が、互いに約束を守ろうという意識の向上や、不払いの予防にも繋がります。

②20年間保管してもらえる。

原本が公証役場で20年間保管してもらえます。
離婚協議書を公正証書にせずにいた場合、紛失や汚損のリスクがつきまといます。
公正証書にしておけば、仮に紛失や汚損した場合でも、原本が公証役場にあるので、再発行が可能です。

③証明力の高さ

お互いの約束事が法的に有効な内容かを判断するのは難しいことだと思います。
離婚時に二人の間で納得していた約束事でも、どちらかが約束事を無視した場合、公正証書にしていなければ、裁判を経て強制執行という流れになります。
しかしながら裁判において、その約束事は無効と判断されてしまえば、勝訴判決を得て強制執行をすることが出来なくなります。
公正証書にする場合は、作成段階で公証人によって記載された内容が、法的に無効ではないか確認してもらえます。
また、公正証書自体が本人確認をしてから作成されるために、当事者以外が勝手に作成した書類とされることもほぼないと言えます。
手続が厳格である点、法律に長年携わってこられた公証人が内容の確認を行う点で公正証書の内容が裁判で無効であるとされる可能性はほとんどないと言えます。

 

 

デメリット

①コストがかかる

公証役場にて公正証書を依頼するわけですから、公証役場にて支払う手数料が発生します。
発生する手数料については、こちらをご覧ください。

②時間・手間がかかる

厳格な手続で作成される公正証書は、それ故に証明力が高い書類になります。
そして厳格な手続というのは、往々にして時間や手間がかかります。
離婚公正証書の原案を公証人に確認してもらい、修正すべき点は修正し、その上で本人確認書類を用意して予約日に公証役場へ赴く必要があります。

上記のコストを踏まえた上で、公正証書化どうしようかなぁと悩まれるのであれば、
公正証書にすることをお勧めします。
単純にメリットとデメリットを比較した場合に、メリットの方が大きいからです。